標準偏差は、データのばらつきを示す重要な指標です。平均値だけでは分からない「データの広がり」を把握するために使われ、統計学やデータ分析の基本となります。本記事では、標準偏差の定義や計算方法、実際の活用例について解説します。
標準偏差とは?
標準偏差(英: Standard Deviation)とは、データが平均値からどれくらい離れているかを示す指標です。具体的には、データの分布がどの程度広がっているかを数値で表します。
- 標準偏差が小さい場合:データが平均値付近に集中している。
- 標準偏差が大きい場合:データが平均値から大きく離れている。
標準偏差の計算方法
標準偏差は、次の手順で計算されます。
1. データの平均を求める
データセット {x1,x2,…,xn}の平均 xˉ を計算します。

2. 各データの偏差を求める
各データ xi と平均 xˉ の差(偏差)を計算します:

3. 偏差の二乗を計算して平均を取る
偏差を二乗し、それらの平均を取ります。これが「分散(Variance)」です。

4. 分散の平方根を取る
最後に、分散の平方根を取ると標準偏差が求められます。

標本標準偏差と母集団標準偏差の違い
母集団標準偏差
データ全体(母集団)を対象にした標準偏差。分母に n を使用します。
標本標準偏差
母集団の一部(標本)を用いる場合、分散を計算する際の分母に n−1 を使用します。

これは「不偏分散」を基に計算され、母集団の分散をより正確に推定できます。
標準偏差の具体例
例1: テストの点数
2つのクラスでのテスト結果を考えます。
- クラスA: 50, 50, 50, 50, 50(平均: 50)
- クラスB: 30, 40, 50, 60, 70(平均: 50)
どちらも平均点は50ですが、クラスAの標準偏差は0(全員が同じ点数)、クラスBの標準偏差は20(点数のばらつきが大きい)です。
標準偏差を見ることで、点数の分布の違いを明確に把握できます。
標準偏差の応用例
- 金融
株価のリスク分析で、価格変動の大きさを測る指標として使用されます。 - 品質管理
製品のばらつきを評価するため、標準偏差を用いて生産ラインの安定性を確認します。 - 機械学習
特徴量のスケーリング(標準化)において、標準偏差を使ってデータを均一化します。
標準偏差と関連する指標
- 分散: 標準偏差の二乗で、データのばらつきを表しますが、単位がデータのスケールに依存します。
- 変動係数(CV): 標準偏差を平均値で割った値で、単位が異なるデータのばらつきを比較する際に使います。

まとめ
標準偏差は、データのばらつきを表す重要な指標です。平均値だけでは捉えられない「データの広がり」を把握するのに役立ち、さまざまな分野で応用されています。統計を深く理解するための第一歩として、ぜひ標準偏差の計算や解釈に慣れてみてください!
統計検定3級 おすすめ参考書と公式問題集
問題アプリはいかがだったでしょうか??
より深く学びたい方や問題にチャレンジしたい方に向けて、ピッタリな2冊の書籍をご紹介します!
初心者でも分かりやすい内容になっているので、統計が初めての人にもおすすめですよ♪
📚 『基礎から学ぶ統計学』
この本のおすすめポイント
統計学って、「なんだか難しそう…」ってイメージ、ありませんか?
でも、この本なら心配いりません!
統計学の基本的な考え方をゼロからしっかり学べる 超初心者向けの入門書です。
- 超初心者向けの優しい解説!
データの見方や、平均・分散といった基本的な統計用語が丁寧に説明されています。
「難しい数式が出てきたらどうしよう…」と思うかもしれませんが、この本は図やイラストも豊富なので安心です。 - 統計の基礎力がぐんぐん身につく!
本を読み進めながら、例題を解いていくことで「統計ってこうやって使うんだ!」という実感が得られます。
学校の授業や仕事でもすぐに役立つ知識が満載ですよ!
こんな人におすすめ!
・データ分析や統計の基本を身につけたい人
・統計検定3級・4級の勉強を始めたい人
👇 購入はこちらからチェック!
📘 『公式問題集:日本統計学会公式認定 統計検定3級・4級 公式問題集[CBT対応版]』
この本のおすすめポイント
続いてご紹介するのは、統計検定2級を本気で目指す人の必携書!
公式問題集なので、実際の試験と同じ形式の問題に慣れることができます。
これは、試験対策としてはかなり重要なんです。
- 試験形式に完全対応!
CBT(Computer-Based Testing)の形式に合わせて問題が収録されているので、試験の雰囲気に慣れながら勉強できます。「試験ってどんな感じ?」という不安をしっかり解消! - 解説がしっかり充実!
全ての問題に解説がついていて、「どうしてこの答えになるのか」が分かりやすく説明されています。間違えた問題を次に活かせるので効率よく学べますね♪
こんな人におすすめ!
・本番と同じ形式の問題で練習したい人
・統計の知識を実践で確認しながら学びたい人
👇 購入はこちらからチェック!
エルナのひとことアドバイス 🌟
「統計を基礎から学びたい方には『基礎から学ぶ統計学』、実際に問題を解いて力をつけたい方には『公式問題集』がおすすめです!」
私も初心者の頃にこの2冊を使いましたが、基礎力がしっかり身について、自信を持って統計に取り組めるようになりました。
最初の一歩を踏み出すなら、ぜひこの2冊を手に取ってみてくださいね!
一緒に頑張りましょう♪
それでは、またね~!