点推定と区間推定とは?基礎からわかりやすく解説!

統計学でデータを扱う際、サンプル(標本)から母集団の特徴を推定する手法が重要です。

その中で「点推定」と「区間推定」は特に基本的かつ重要な概念です。

この記事では、それぞれの定義や特徴、95%信頼区間の計算方法について詳しく解説します。


点推定とは?

点推定とは、母集団のあるパラメータ(例えば平均や分散)を1つの値で推測する方法です。
特徴:

  • 推定値が1つに確定する
  • 計算が簡単で直感的

例:

あるクラスの生徒30人のテスト得点(サンプルデータ)を基に、全校生徒の平均点を推定したい場合:

  • サンプルの平均点(例えば70点)が、母集団の平均点の点推定値となります。

区間推定とは?

区間推定とは、母集団のパラメータがある範囲内に含まれる可能性を示す推定方法です。
特徴:

  • 範囲(信頼区間)で推定する
  • 推定の精度や信頼性がわかる

区間推定では、信頼度(例えば95%信頼区間)を設定し、推定値がこの範囲内にある可能性を示します。

例:

  • 上記のクラスの平均点70点を基に、母集団の平均点が 68点〜72点の範囲に含まれる可能性が95% であると示すことができます。

点推定と区間推定の違い

項目点推定区間推定
推定方法1つの値で推定範囲で推定
精度信頼度や誤差の情報が不足信頼度や誤差が明確
使いやすさ簡単で計算が早い複雑で計算が必要

具体例で考える

例題1: コーヒーショップの平均注文金額を推定

  • サンプルデータ: 10名分の注文金額(例: 400円, 450円, 500円…)
  • サンプルの平均注文金額: 470円

点推定の場合:

平均注文金額の点推定値は 470円

区間推定の場合:

標準偏差やサンプルサイズを基に、母集団平均金額の95%信頼区間が 450円〜490円 と計算される場合、母集団の平均金額がこの範囲内にあると考えられます。


例題2: 新商品の評価点の分布を推測

アンケートで、100人の評価データ(5段階評価)が得られた場合。

点推定:

平均評価点は、サンプルの平均(例: 4.2点)。

区間推定:

信頼区間を計算し、例えば 4.1点〜4.3点 の範囲に母集団の平均評価点があると推定。

区間推定における信頼区間の計算方法

信頼区間は以下の式で求めます:

95%信頼区間の計算例

問題:
標本平均が50、標準誤差が5の場合、95%信頼区間を計算してみましょう。(z値は1.96を使用)

計算手順:
公式に値を代入します。

信頼区間==50±1.96⋅5

50±9.8 ⇒ 信頼区間は 40.2〜59.8

つまり、母集団の平均が40.2〜59.8の範囲にある可能性が95%と推定されます。

信頼区間とは何か?

信頼区間は「サンプルから推定した母集団の真の平均値が、この区間に含まれる確率が高い」という範囲です。ただし、以下の点に注意してください。

  • 統計的解釈: 信頼区間が「95%の確率で真の平均を含む」という意味ではなく、「このような試行を繰り返した場合、95%の信頼区間が真の値を含む」と解釈します。
  • 幅が広い場合: サンプルサイズが小さい、またはデータのばらつきが大きいと、信頼区間が広がります

点推定と区間推定の使い分け

  • 点推定: シンプルに1つの値で判断したい場合。
    例: クラスの平均点をざっくり把握したい時。
  • 区間推定: 推定値の信頼性や誤差を考慮する必要がある場合。
    例: 製品の品質管理やマーケティング調査。

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