データサイエンスや統計学というと、理系の知識が必要だと感じるかもしれません。
しかし、文系出身の私でも、統計学の基本から応用までをしっかり学び、現役データサイエンティストとして活躍しています。今回は、文系の方でも理解しやすい、統計学のおすすめ本をいくつか紹介します。
おすすめの書籍
1. 『統計学が最強の学問である』西内啓 著
『統計学が最強の学問である』は、統計学が現代社会でいかに強力なツールであるかを解説した一冊です。
著者の西内啓は、統計学の力を広く理解させることを目的に、非常に平易な言葉で統計学の基本から応用までを説明しています。本書は、統計学を通じて世の中の「真実」を見抜く力を養うことを主眼に置いており、文系の読者にも理解しやすい構成が魅力です。
データを扱う際に不可欠な考え方を実例とともに学べるため、ビジネスや日常生活に統計学を応用したい人にとって理想的な入門書です。特に、難解な数式を避け、具体的な事例や比喩を用いて説明するため、初学者でも「統計学の力」を体感できる内容になっています。
2. 『マンガでわかる統計学』
『マンガでわかる統計学』は、視覚的な学習を重視したい方や、統計学の概念に苦手意識を持つ方に最適な一冊です。本書は、統計学の基本概念をマンガという形式で解説しており、楽しみながら学ぶことができます。
主人公が様々な状況で統計学を駆使して問題を解決するストーリーが展開され、難解な統計理論もキャラクターたちのやりとりを通じて直感的に理解できるようになっています。特に、データの集計や平均、分散、標準偏差などの基礎的な統計手法を、具体的な例を交えて解説するため、文系出身の方でも容易に理解できる内容です。
また、マンガならではの親しみやすさが、統計学の学習を継続するモチベーションを高めてくれるでしょう。
3. 『世界一やさしい統計学の教科書 1年生』
本書は、その名の通り、初心者でも安心して統計学を学べるように配慮された一冊です。
文系の方が統計学に取り組む際に直面するハードルを意識し、難しい数式や理論を極力排除しながら、統計学の基本概念を丁寧に解説しています。具体的な例を豊富に用いて、実際のデータ分析にどう結びつけるかを示しているため、統計学の知識を実務に活用したい方にも役立つ内容です。さらに、各章ごとに理解度を確認するための演習問題が用意されており、自分のペースで着実に学びを深めることができます。
本書は、文系出身で統計学に初めて触れる方にとって、まさに「やさしい」入門書として最適であり、データサイエンスの基礎固めにも非常に有用です。
4. 『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン 著
『ファスト&スロー』は、ノーベル経済学賞受賞者であるダニエル・カーネマンが執筆した、行動経済学に関する名著です。本書は、統計学を学ぶ上で非常に重要な「認知バイアス」の概念を深く理解するための絶好の教材です。
人間の意思決定がいかに不合理であり、データや統計に基づいた判断を行う際にも、無意識のうちにバイアスがかかってしまうことを具体例を交えて解説しています。
データサイエンティストとして、単なる数値の分析にとどまらず、その背後にある人間の心理や行動を理解することは、データ分析の精度を高める上で非常に重要です。文系出身の方がデータサイエンスの分野で活躍するためには、このような行動経済学の知識も不可欠であり、『ファスト&スロー』はその理解を深めるための必読書となるでしょう。
まとめ
文系出身だからといって、統計学を敬遠する必要はありません。むしろ、論理的な思考や分析力を養うためには、統計学は欠かせない学問です。
今回紹介した本を通じて、文系出身の方でも統計学を楽しみながら学んでみてください。統計学の知識を深めることで、データサイエンティストとしてのキャリアに一歩近づくことができるでしょう。