正規分布における確率の計算方法を徹底解説：z値や右側確率の求め方

正規分布は、統計学で最も重要な分布の一つであり、確率や範囲を計算する際に広く利用されます。本記事では、正規分布を使った確率計算の基本を、z値や累積確率、右側確率を交えながら解説します。

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正規分布とは？

正規分布は、平均値を中心に左右対称で、データがある範囲内に収まる確率を計算しやすい特性を持つ分布です。例えば、身長やテストの点数など多くの自然現象や人間の行動に当てはまります。

特に、平均が0、標準偏差が1に標準化された「標準正規分布」が確率計算で頻繁に使用されます。

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z値とは？

z値（zスコア）は、観測値が平均から標準偏差単位でどれだけ離れているかを示す指標です。z値は次の式で計算されます：

• X: 観測値
• μ: 平均値
• σ: 標準偏差

例えば、あるテストで平均点が70点、標準偏差が10点のとき、得点が80点の生徒のz値は：

z値が1.0である場合、この生徒の得点は平均よりも1標準偏差高い位置にあることを意味します。

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累積確率と右側確率の計算

正規分布では、z値をもとに累積確率や右側確率を求めることができます。

1. 累積確率とは？

累積確率は、平均値から特定のz値までの範囲にデータが含まれる確率を示します。例えば：

• z = 0 の場合、累積確率は 50%（0.5）です。これは、正規分布が左右対称であるためです。
• z = 1.96 の場合、累積確率は 97.5%（0.975）です。この値は、z = 1.96 以下にデータが含まれる割合を示しています。

2. 右側確率とは？

右側確率は、特定のz値よりも右側にデータが含まれる確率です。これは累積確率を用いて簡単に計算できます：

右側確率=1−累積確率

例えば、z = 1.96 の場合：右側確率=1−0.975=0.025

つまり、z = 1.96 より大きい値にデータが含まれる確率は 2.5% です。

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実際の例で確率を計算してみよう

問題

ある大学の入試で平均点が70点、標準偏差が10点であったとします。得点が90点以上である確率を求めてみましょう。

解答

1. z値を計算
   得点が90点の場合のz値は：

2. 累積確率を調べる
   z = 2.0 の場合、累積確率は 約0.9772（97.72%）。
3. 右側確率を計算
   90点以上の確率（右側確率）は：

右側確率=1−0.9772=0.0228

したがって、得点が90点以上である確率は約 2.28% です。

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正規分布を使う際の注意点

1. データが正規分布に従っているかを確認することが重要です。正規分布に適さないデータでは、これらの計算結果が適切でない場合があります。
2. 標準正規分布の表や統計ソフトウェア（Excel、R、Pythonなど）を利用することで、z値から正確な確率を簡単に計算できます。

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まとめ

正規分布とz値を活用することで、データの範囲や確率を簡単に把握することができます。特に累積確率や右側確率を計算することで、データが特定の条件を満たす確率を正確に求めることが可能です。統計解析や仮説検定において欠かせない基礎知識なので、しっかりと理解しておきましょう。

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